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富士山が世界文化遺産に登録されてからというもの、国内外から登山客が富士山を訪れています。
しかし、富士山は簡単に行ける場所ではありません。
富士山に登ってはみたいんだけど、なかなか行く機会がなくて…。
なんて、諦めている方々、東京にも実は「富士」があること知ってましたか?
東京には約50もの「富士」がある!
まだ高さのある建物が無かった時代、関東平野からはくっきりと富士山が見えていました。
江戸時代頃から、その富士山に登山に行くことが庶民の中で大流行しました。
そんな中、当時の富士信仰のグループ「富士講」の方々が、東京に居ながらにして富士山を参拝し信仰を深めるために作り上げたのが「富士塚」と呼ばれる築山なのです。
富士塚は関東各地に多数作られましたが、東京に今現在残っているのは約50ほどだそうです。
品川富士とは
品川富士は東京の富士塚のなかでは最も標高が高いと言われていますが、その高さは15メートルほど。
でも人の手で作ったと思うと、やはり大変な作業だったでしょうね。
品川富士は品川区・品川神社内にあり、1869年、明治2年に富士信仰の目的で三百人がかりで作りましたが、神仏分離政策のためいったん破壊されます。
しかし明治5年に再築、その後場所を現在地に移し今も富士を信仰する人々から愛されています。
山開きもある
標高15メートルの築山である品川富士ですが、毎年きちんと山開きがおこなわれており、行事そのものが品川区指定無形民俗文化財となっています。
品川富士の山開きがおこなわれるのは本家・富士山と同じ7月1日。
講員の方々が白装束を実に纏い粛粛と執り行うそうです。
昔はどの富士塚でも行っていたようですが、現在ではおこなっている神社も少なくなってきています。
品川富士 登山ガイド
品川富士へ行くには、京阪本線の新馬場駅すぐの品川神社へまず行きます。
品川神社の正面階段の左手、石の階段が品川富士の登山口です。
鳥居をくぐり、目印の「1合目」を確認していざ出発です。
トントンと階段を登り、「7合目」まで行くとその先はすこし急な階段になっています。
そして頂上に着くと、周辺の景色を見晴らせるようになっています。
登山口から頂上まで、約5分で登ることが出来ます。
登りとは別ルートで下山することもでき、浅間神社や旅行の守り神のかえる像などを見学しながら帰れます。
富士信仰を目的に作られているだけに、あちらこちらに富士山を意識していることが窺えて楽しいです。
品川富士—品川神社
築山とあなどれない、さまざまな工夫に満ちた歴史ある品川富士。
信者でなくても気軽に行くことが出来ますので、近くに行った時にはぜひ立ち寄ってみて下さい。